広島県 広島市
障害者住宅改造費補助
障害者住宅改修確認済み
佐藤
父が身体障害者手帳の2級を持っていて、廊下の段差をなくしたり浴室に手すりを付けたりしたいと考えています。介護保険は使っていないんですが、広島市に障害者向けの住宅改修の補助はありますか?
田中
あります。広島市の「障害者住宅改造費補助」という制度で、日常生活を送るうえで支障がある在宅の障害者の居住環境を良くするために、住宅の改造費用を補助する仕組みです。対象工事費80万円を上限に、世帯の課税状況に応じた補助率をかけた金額が補助されます。お父様のように身体障害者手帳をお持ちで、障害種別のいずれかが1〜4級であれば、対象者の要件は満たしています。
対象は「手帳等級」と「所得」の両方が条件、しかも工事着工前の申請が必須です
この制度を使えるのは、身体障害者手帳(障害種別のいずれかが1〜4級)、療育手帳(マルAまたはA)、精神保健福祉手帳(1級)のいずれかを持つ人、聴覚過敏があり防音工事が必要と認められる発達障害者、または難病患者等で住宅改修が特に必要と認められる人のうち、生計中心者の市民税所得割額が9万円以下の人だけです。介護保険の被保険者は、要介護認定を申請して非該当とされた人に限られます。さらに公式ページには「原則として、工事着工前に申請が必要です」と明記されており、工事を始めてから申請しても対象外になります。
対象要件確認から工事完了届提出までの流れどんな制度か
「障害者住宅改造費補助」は、広島市に住所がある在宅の障害者を対象に、住宅を改造する費用(80万円が限度)から他制度による住宅改修費等の額を差し引いた部分に、世帯の課税状況に応じた補助率をかけた金額を補助する制度です。窓口は各区厚生部福祉課障害福祉係、制度全体の問い合わせ先は健康福祉局障害福祉部障害自立支援課自立支援係です。似た名前の制度に高齢者向けの「高齢者等住宅改修費補助」がありますが、あちらは介護保険の要介護・要支援認定を前提とした60万円上限の制度で、対象者や上限額が異なります。今回の障害者住宅改造費補助は、介護保険の認定の有無に関わらず、障害者手帳等の等級で対象者を判定する点が特徴です。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 障害者住宅改造費補助 |
| 実施主体 | 広島市(健康福祉局障害福祉部障害自立支援課自立支援係) |
| 対象者 | 身体障害者手帳1〜4級、療育手帳マルA・A、精神保健福祉手帳1級、聴覚過敏の発達障害者(防音工事)、難病患者等のうち、市民税所得割額9万円以下の人 |
| 対象工事費の上限 | 80万円(他制度の住宅改修費等の額を差し引いた部分が補助率の対象) |
| 補助率 | 生活保護受給世帯等5/5、市民税非課税世帯3/5、その他世帯2/5 |
| 申請時期 | 原則、工事着工前(必須) |
| 申請窓口 | 各区厚生部福祉課障害福祉係 |
| 問い合わせ | 健康福祉局障害福祉部障害自立支援課自立支援係(電話082-504-2148、ファクス082-504-2256) |
対象になる人
佐藤
対象者の条件をもう少し詳しく教えてください。手帳の種類によって条件が違うんでしょうか?
田中
はい。公式ページでは次の5つのいずれかに該当し、かつ広島市に住所がある在宅の障害者が対象とされています。1つ目は身体障害者手帳を持ち、障害種別のいずれかの程度が1〜4級の人。2つ目は療育手帳を持ち、その障害の程度がマルAまたはAの人。3つ目は精神保健福祉手帳を持ち、その障害の程度が1級の人。4つ目は発達障害者のうち、聴覚過敏により防音工事が必要と認められる人。5つ目は難病患者等であって、日常生活用具の住宅改修の給付対象者のうち、住宅の改造が特に必要と認められる人です。介護保険の被保険者については、要介護認定を申請して非該当とされた人に限られる、という条件も明記されています。
田中
生計中心者の当該年度の市民税所得割額(4月から6月の申請は前年度の課税額で判定)が9万円を超える場合は対象になりません。この9万円という基準額は、先ほどお話しした高齢者等住宅改修費補助と同じ数字ですが、対象者の判定要件そのものは障害者手帳の等級か難病等の状態か、認定・非該当の有無かという点で別の制度です。混同しないよう、ご自身がどちらの制度に該当するかは区福祉課で確認してください。
対象になる工事・対象外の工事
田中
公式ページには対象工事の詳細な一覧までは書かれていませんが、対象外となる工事は明記されています。1つ目は、住宅の新築、改築、増築、購入等にともなって行われる改造工事。2つ目は、障害者の日常生活の利便性の向上や、介護者の負担軽減に直接関係のない改造工事です。裏を返せば、既存の住宅で、障害のある人の生活のしやすさや介護する家族の負担軽減に直接つながる改造(段差の解消、手すりの設置、扉の取替え、浴室やトイレの改修など)が対象になると考えられますが、個別の工事が対象になるかどうかは、見積もりの段階で区福祉課に確認するのが確実です。この点は公式ページに具体的な工事種別の一覧がないため、未確認情報として扱ってください。
補助額・補助率
田中
住宅を改造する費用(80万円が限度)から、他の制度による住宅改修費等の額を差し引いた部分に、次の補助率を乗じた額が補助されます。
| 世帯区分 | 補助率 |
|---|
| 生活保護受給世帯等 | 5/5(全額) |
| 市民税非課税世帯 | 3/5 |
| その他世帯(市民税所得割額9万円以下) | 2/5 |
佐藤
「他の制度による住宅改修費等の額を差し引いた部分」というのは、たとえば介護保険の住宅改修費を使った場合、その分は引かれるということですか?
田中
そのとおりです。80万円を上限とした改造費用から、介護保険の住宅改修費など他制度で受け取る額を先に差し引き、残った部分に世帯区分ごとの補助率をかけて補助額が決まる仕組みです。生活保護受給世帯等であれば残った部分の全額(5/5)が補助対象になりますが、それ以外の世帯は3/5または2/5にとどまるため、自己負担が発生する前提で資金計画を立てておく必要があります。具体的な補助見込み額は、見積もりが出た段階で区福祉課に確認することをおすすめします。
申請前に注意すること
工事着工後の申請は原則対象外です
公式ページには「原則として、工事着工前に申請が必要です。各区厚生部福祉課で申請を行ってください」と明記されています。見積もりを取った段階で、契約や着工の前に必ず区福祉課障害福祉係へ相談し、申請を済ませてから工事に入ってください。
田中
申請時に必要な書類は、申請書、工事費用の積算が分かる見積書、工事内容が分かる平面図、工事着手前の状況が分かる写真等です。場合によって別途書類が必要になることもあるため、詳しくは各区福祉課に問い合わせるよう案内されています。工事完了後は、障害者住宅改造工事完了届、工事完了後の写真等、障害者住宅改造費補助金交付請求書、施工業者の工事代金請求書の写しを提出し、補助金は工事完了後に交付される流れです。
申請から補助までの流れ
- 各区厚生部福祉課障害福祉係に相談し、対象者の要件(手帳等級・所得)を確認する
- 施工業者に工事の見積もりを依頼し、平面図や着工前の写真を準備する
- 工事着工前に、申請書・見積書・平面図・着工前写真等を区福祉課へ提出する
- 補助の決定を受けてから、施工業者と契約し工事を行う
- 工事完了後、完了届・完了後写真・交付請求書・工事代金請求書の写しを区福祉課へ提出し、補助金の交付を受ける
他制度との併用・使いどころ
佐藤
この制度と、以前教えてもらった高齢者向けの住宅改修の補助は、両方使えることもあるんでしょうか?
田中
対象者の要件がそもそも異なります。障害者住宅改造費補助は身体障害者手帳・療育手帳・精神保健福祉手帳の等級や難病等の状態で対象を判定する制度で、介護保険の要介護・要支援認定は前提条件になっていません。一方、高齢者向けの制度は介護保険の認定(または特定疾病による受給資格)を前提としています。ただし両方使えるという意味ではありません。公式案内PDFには「※既に広島市高齢者住宅改修費補助を受けている方は補助対象外となります」と明記されており、過去に高齢者向けの住宅改修費補助を受給済みの場合、この障害者向け補助は申請できません。同じ世帯に障害のある人と要介護認定を受けた高齢者がいる場合など、どちらの制度が適用されるか迷うケースや、過去の受給歴がある場合は、区福祉課の窓口で状況を伝えて確認するのが確実です。また、この制度自体が「他の制度による住宅改修費等の額を差し引いた部分」に補助率をかける設計になっているため、介護保険の住宅改修費など他の制度と併用する場合は、先にそちらの制度の利用状況を整理しておくと相談がスムーズです。
佐藤
世帯の所得が変わったら、補助率も変わりますか?
田中
補助率の判定は、生計中心者の申請した年度の市民税所得割額(4月から6月の申請は前年度)を基準にします。年度をまたいで改造を計画している場合は、どの年度の課税状況で判定されるかによって補助率が変わる可能性があるため、区福祉課に事前に確認しておくと安心です。
公式情報
お問い合わせ: 広島市 健康福祉局障害福祉部障害自立支援課自立支援係(電話082-504-2148、ファクス082-504-2256)
所在地: 〒730-8586 広島市中区国泰寺町一丁目6番34号広島市役所本庁舎3階
申請窓口: 各区厚生部福祉課障害福祉係(中区082-504-2588、東区082-568-7734、南区082-250-4132、西区082-294-6346、安佐南区082-831-4946、安佐北区082-819-0608、安芸区082-821-2816、佐伯区082-943-9769)