兵庫県 西宮市

西宮市 すまいのバリアフリー工事助成[共用型]を解説

佐藤
うちのマンションは築30年以上の分譲マンションで、エントランスに段差があって高齢の住人が困っています。管理組合として何か使える助成はありますか?
田中
あります。西宮市には「すまいのバリアフリー工事に対する助成[共用型]」という制度があって、分譲マンションの共用部分をバリアフリー化する工事に助成金が出ます。正式には「西宮市人生いきいき住宅改造助成事業」という制度の中の1メニューという位置づけです。
対象者は「分譲マンションの管理組合」です。個人では申請できません

この制度は名前に[共用型]と付いている通り、分譲マンションの管理組合が申請する共用部分向けの助成です。個人の戸建て住宅やマンション専有部分のバリアフリー工事を対象にした「個人型」は別制度で、しかも令和7年度をもって終了しています。また、介護保険認定者や身体障害者手帳保持者がいる世帯向けの「特別型」も別窓口(高齢介護課・障害福祉課)の制度です。「うちは個人の家だから」という感覚でこの制度に申請すると対象外になるので、必ず自分が管理組合の立場として申請するのか確認してください。

![西宮市すまいのバリアフリー工事助成[共用型]の申請フロー](/images/articles/program-83-nishinomiya-barrier-free-kyoyo-flow.webp "分譲マンション管理組合が共用部をバリアフリー化する助成の流れ")

どんな制度か

「すまいのバリアフリー工事に対する助成[共用型]」は、分譲マンションの共用部分(外部出入口・敷地内通路・床面・廊下等・階段)を対象に、住み慣れた場所で長く暮らし続けられるようバリアフリー改造工事の費用の一部を西宮市が助成する制度です。対象工事費の合計額に応じた定額制で、上限は30万円です。担当窓口はすまいづくり推進課です。

制度の基本情報
項目内容
制度名すまいのバリアフリー工事に対する助成[共用型](西宮市人生いきいき住宅改造助成事業)
主管西宮市(都市局 都市総括室 すまいづくり推進課)
対象者分譲マンションの管理組合(個人は対象外)
対象工事共用部(外部出入口・敷地内通路・床面・廊下等・階段)のバリアフリー工事
助成額対象工事費の合計に応じた定額制、上限30万円
申請受付期間令和8年4月1日(水曜)〜令和8年11月30日(月曜)、または予算がなくなり次第終了
完了届の期限令和9年2月1日(月曜)
担当窓口すまいづくり推進課(電話0798-35-3778、FAX0798-36-3795)
窓口所在地西宮市六湛寺町8-28 西宮市役所第二庁舎11階

対象になるマンション・対象者

佐藤
うちのマンションが対象になるか、どう判断すればいいですか?
田中
建築確認申請を受理された時期と戸数で決まります。(1)平成5年9月30日以前に建築確認申請を受理された、1棟21戸以上の分譲マンション。(2)平成5年10月1日〜平成14年9月30日に建築確認申請を受理された、1棟21戸〜50戸の分譲マンション。このどちらかに当てはまる必要があります。店舗など住宅以外の用途に使っている住戸部分は戸数に含みません。
佐藤
うちは1棟あたり15戸しかないのですが、それだと対象外ですか?
田中
1棟単独では21戸未満でも、同一の管理組合が管理する複数棟の合計戸数が21戸以上になれば対象になります。逆に、同一の管理組合が1棟21戸以上のマンションを複数棟管理している場合は、棟ごとに申請することも可能です。ご自身のマンションがどちらのパターンに当てはまるか、すまいづくり推進課に確認するのが確実です。
佐藤
申請できるのは管理組合の理事長だけですか?
田中
原則は管理組合の代表者が申請者ですが、管理組合の区分所有者や施工業者が手続きを行うことも認められています。ただし、管理組合の代表者以外の方が手続きする場合は、別途「委任状[共用型]」の提出が必要です。個人で区分所有しているだけでは申請できず、あくまで管理組合としての手続きになる点に注意してください。
助成対象外になるマンションのパターン

公式の「ご利用の手引き」には、次のマンションは助成対象外と明記されています。1棟21戸未満のマンション(複数棟合算による救済がない場合)、過去に本制度を利用したことがあるマンション(本助成の利用は1回限り)、本助成以外に重複して他の助成事業を利用するマンション、そして助成決定を受ける前に工事契約または着工を行ったマンションです。特に最後の「決定前着工」は見落としがちなので、必ず工事契約前に助成決定通知を受け取ってから契約してください。

対象工事の内容

佐藤
具体的にどんな工事が対象になるんですか?
田中
対象は共用部分に限られていて、外部出入口・敷地内通路・床面・廊下等・階段の5箇所です。それぞれ「兵庫県の福祉のまちづくり条例整備基準」に適合した内容であることが条件で、必須項目と選択項目に分かれています。たとえば外部出入口なら有効幅員80センチメートル以上を確保する工事が必須、引き戸への取り換えなどは選択項目という具合です。敷地内通路や廊下等にスロープを設置する場合は、勾配や踊り場の寸法、手摺の高さなど細かい技術基準が定められています。階段は手摺の設置、蹴込板・滑り止めの設置が必須です。
佐藤
すでに手摺が付いている場所を新しいものに交換する工事は対象になりますか?
田中
なりません。「整備済みのモノを経年劣化や破損等を理由に新しく取り替える工事は、助成対象外になります」と明記されています。あくまで、まだ基準を満たしていない箇所を新たに整備する工事が対象です。また、対象となるバリアフリー工事の金額は7万5千円(税込)以上であることも条件になっています。

補助額・補助率(定額制、上限30万円)

助成額は工事費の何割、という補助率ではなく、対象工事費の合計金額に応じた段階的な定額制です。

助成対象となる工事費の合計(税込)助成額(税込)
7.5万円以上〜15万円未満4万円
15万円以上〜30万円未満7.5万円
30万円以上〜60万円未満15万円
60万円以上〜90万円未満25万円
90万円以上30万円(上限)
佐藤
工事費が100万円かかっても、もらえるのは30万円が上限ということですね?
田中
その通りです。工事費が90万円を超えた分についても助成額は一律30万円で頭打ちになります。工事費の見積もりを取った段階で、この表に当てはめておおよその助成額を試算しておくと、管理組合の総会で予算を説明しやすくなります。

申請前に注意すること

決定通知が届く前の契約・着工は助成の対象外です

「ご利用の手引き」には「決定通知が届く前に契約及び工事を行うと本助成は受けられません」と赤字で強調されています。施工業者への見積もり依頼までは問題ありませんが、工事契約着工は必ず西宮市からの「住宅改造工事[共用型]助成決定通知書」を受け取った後にしてください。工事内容や金額を変更・中止する場合も必ず事前連絡が必要で、変更届の提出がない増額変更には対応できないとされています。施工業者を変更する場合は、いったん申請を取り下げて再申請する必要があります。

佐藤
総会での住民の承認は必要ですか?
田中
必要です。工事内容やこの助成を受けて工事を行うことについて、住民の承認を得るための総会等の開催が申請の流れに組み込まれています。事前相談・現地確認と並行して、早めに総会の開催時期も検討しておくとスケジュールが組みやすくなります。

申請から助成までの流れ

  1. すまいづくり推進課の窓口に事前相談し、助成内容や対象工事について説明を受ける
  2. 申請者(または代理人)立ち会いのもと、市職員が工事予定場所を現地確認する
  3. 工事内容とこの助成を受けて工事を行うことについて、総会等で住民の承認を得る
  4. 申請書(指定様式)と必要書類をそろえて窓口に提出する(申請後、約1〜2週間で助成の可否と助成金額が決定)
  5. 「住宅改造工事[共用型]助成決定通知書」を受け取ってから施工業者と工事契約を結び、工事に着手する
  6. 工事完了後、完了届等の必要書類一式を令和9年2月1日(月曜)までに窓口へ提出し、市職員の完了確認を受ける(書類提出後、約1か月を目途に指定口座へ助成金が振り込まれる)
佐藤
申請の受付は郵送でもできますか?
田中
できません。「ご利用の手引き」には「申請の手続は直接窓口へご提出して下さい ※郵送での受付は行っておりません」と明記されています。申請書類はすまいづくり推進課の窓口で配布されているほか、西宮市のホームページからもダウンロードできますが、提出自体は窓口へ持参する必要があります。

他制度との併用・使いどころ

佐藤
うちのマンションでは、共用部だけでなく各戸の専有部分もバリアフリー化したいという声もあります。同時に申請できますか?
田中
専有部分向けの「個人型」は令和7年度で事業が終了しているため、現時点では利用できません。介護保険の認定を受けた方や身体障害者手帳をお持ちの方がいる世帯であれば、専有部分の改修について「特別型」が使える可能性がありますが、これは高齢介護課(要介護認定者向け、電話0798-35-3048)または障害福祉課(手帳保持者向け、電話0798-35-3157)の窓口が別に担当している制度です。共用型の申請と合わせて、該当する世帯がいれば個別に問い合わせることをおすすめします。また、本助成と重複して他の助成事業を利用しているマンションは対象外になるため、他の補助制度の利用予定がある場合は、すまいづくり推進課への相談時に必ず伝えてください。
佐藤
一度この助成を使ったマンションが、別の年度にまた申請することはできますか?
田中
できません。「本助成の利用は1回限りです」と明記されています。将来的に別の共用部工事を計画する可能性があるなら、今回の申請でどの箇所を優先するか、管理組合内でよく検討してから申請することをおすすめします。

公式情報

お問い合わせ: 西宮市 すまいづくり推進課(電話0798-35-3778、FAX0798-36-3795)

所在地: 西宮市六湛寺町8-28 西宮市役所第二庁舎11階

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