大阪府 堺市
土砂災害特別警戒区域内における住宅の移転等の補助制度(堺市)
耐震・防災確認済み
佐藤
以前から気になっていたんですが、自分の家が「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」に指定されてしまいました。堺市に何か支援制度はありますか?
田中
それは不安ですね。堺市には「土砂災害特別警戒区域内における住宅の移転等の補助制度」があります。レッドゾーンに指定された区域内に住んでいる方が、安全な場所へ移転したり、敷地に待ち受け壁を設置したりする場合に補助金が出る制度です。
佐藤
移転するかどうかまだ決めていないんですが、まず概要だけでも知っておきたいです。どんな人が対象になるんでしょうか。
田中
土砂災害特別警戒区域(レッド)として指定された日以前から、その区域内に存在している住宅が対象です。指定後に新たに建てた住宅は対象外になります。補助の種類は大きく2つのルートがあって、①区域外への移転、②現地での待ち受け壁設置、のどちらかを選ぶ形です。
必ず事前にご相談ください(手続き前の契約は補助対象外)
工事や移転の契約を結ぶ前に、必ず堺市の建築防災推進課へ相談・申請手続きをしてください。公式ページにも「手続き前に契約等されますと補助ができませんので必ず事前にご相談ください」と明記されています。着工後・契約後の申請は受け付けられません。

どんな制度か
堺市が土砂災害リスクの低減を目的に実施している補助制度で、土砂災害防止法に基づくレッドゾーン(特別警戒区域)内の住宅所有者を支援します。担当は建築防災推進課(電話:072-228-7482)で、常時受付しています。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 土砂災害特別警戒区域内における住宅の移転等の補助制度 |
| 主管 | 堺市(建築防災推進課) |
| 対象区域 | 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン) |
| 対象住宅 | 区域指定日以前から存在する住宅 |
| 受付 | 常時受付 |
| 工事前申請 | 必須(契約・着工前に事前相談・申請) |
| 担当窓口 | 建築防災推進課(電話:072-228-7482) |
| 窓口所在地 | 堺市堺区南瓦町3番1号 高層館13階 |
対象住宅・対象区域の確認
佐藤
自分の家がレッドゾーンかどうか、どうやって確認するんですか?
田中
大阪府が公開している「土砂災害ハザードマップ」や、堺市の公式サイト、国土交通省の「重ねるハザードマップ」で確認できます。レッドゾーン(特別警戒区域)とイエローゾーン(警戒区域)があり、補助の対象はレッドゾーンのみです。ただし指定日がいつかによって対象かどうか変わりますので、窓口へ持参して確認するのが確実です。
補助の2つのルート
### ルート①:区域外への移転
移転を選ぶ場合、以下の2種類の補助が受けられます。
除却(取り壊し)経費
レッドゾーン内の住宅を撤去する費用が補助されます。
| 対象 | 補助上限 |
|---|---|
| 住宅1戸の除却工事費 | 97万5千円以内 |
移転先の建物・土地取得に係る借入金利子補助
安全な区域へ移転する際の借入金(ローン)にかかる利子を補助する制度です。借入金の元本上限と補助される利率が定められています。
| 対象 | 上限額 | 補助される利率の上限 |
|---|---|---|
| 移転先建物の取得に係る借入金 | 325万円 | 年利8.5% |
| 移転先土地の取得に係る借入金 | 96万円 | 年利8.5% |
| **合計** | **421万円** | — |
佐藤
421万円というのは、借りたお金の利子を市が肩代わりしてくれるということですか?
田中
そうです。移転先の建物や土地を購入するためにローンを組んだ場合、その借入金の利子のうち年利8.5%までを市が補助します。元本の上限が建物325万円・土地96万円で合計421万円ということです。移転費用そのものを直接補助するのではなく、利子の負担を軽くしてくれるイメージです。
### ルート②:待ち受け壁の設置
移転ではなく、土砂の衝撃を受け止めるための「待ち受け壁」を敷地内に設置する場合は、設計費と工事費が補助されます。
| 対象 | 補助率 | 補助上限 |
|---|---|---|
| 設計費 | 23% | 15万4千円以内 |
| 工事費 | 23% | 77万2千円以内 |
待ち受け壁設置には耐震性能が条件
待ち受け壁の設置補助を受けるためには、設置する住宅が耐震性能を保有していること、または同時に耐震改修を実施することが条件です。耐震基準を満たしていない住宅では、耐震改修と同時に進める必要があります。
佐藤
移転か待ち受け壁か、どちらが多く使われているんですか?
田中
移転はコストも手間も大きいですし、住み慣れた場所を離れることへの抵抗感もあります。待ち受け壁は現地で対応するため生活への影響が少ない反面、土砂の規模によっては防ぎきれないリスクも残ります。どちらを選ぶかは、敷地の地形・土砂のリスク規模・資金状況などを踏まえて、窓口で相談しながら決めることをお勧めします。
申請手順
- 堺市建築防災推進課(072-228-7482)へ事前相談し、自分の住宅が対象か確認する
- 補助の種類(移転or待ち受け壁)を決め、見積もりや設計書を準備する
- 工事の契約・着工前に申請書類を提出し、交付決定通知を受ける
- 交付決定後に移転・除却工事または待ち受け壁設置工事を実施する
- 工事完了後に完了報告書と関係書類(領収書・写真など)を提出する
- 審査通過後、補助金を受け取る
佐藤
必要な書類はどんなものが要りますか?
田中
公式ページには書類の一覧が掲載されていないため、必ず建築防災推進課に直接確認してください。一般的に、住宅の位置図・建物の登記事項証明書・工事見積書・誓約書などが求められるケースが多いです。手続きを始める前に窓口へ相談し、必要書類のリストをもらっておくのが確実です。なお、登録業者要件の規定はなく、施工業者の指定はありません。
他制度との組み合わせ
佐藤
堺市には他にも耐震改修の補助がありますよね。一緒に使えますか?
田中
堺市には木造住宅の耐震改修補助など複数の制度があります。待ち受け壁の設置補助を受ける場合、耐震改修と同時実施が条件になるので、耐震改修の補助と組み合わせて申請することを窓口に相談してみてください。制度ごとに対象経費や申請窓口が異なるため、個別に確認が必要です。
公式情報
お問い合わせ:堺市 建築防災推進課(電話:072-228-7482)
所在地:堺市堺区南瓦町3番1号 高層館13階