大阪府 大阪市

大阪市の空家利活用改修補助制度を解説

佐藤
大阪市にも、空家を改修して使うための補助制度があるんですか?
田中
はい。大阪市の「空家利活用改修補助制度」は、空家を住宅として再生したり、地域まちづくりに役立つ場所として活用したりするための改修を支援する制度です。インスペクション、耐震診断、耐震改修設計、耐震改修工事、性能向上改修、地域まちづくりに資する改修などが対象になります。
佐藤
空家をきれいにするだけの補助ではなく、使い方まで見られる制度なんですね。
田中
その通りです。大阪市は、空家の利活用に向けた良質なストックの形成を促進するための制度として説明しています。単に古い家を直すだけでなく、住宅として再生するのか、こども食堂や高齢者サロンのような地域に開かれた居場所として使うのか、活用の目的が大事になります。
外壁や屋根だけの改修は対象外です

大阪市の公式ページでは、外壁改修工事や屋根改修工事のみを行う場合は本補助制度の対象外と案内されています。空家の利活用、耐震性、性能向上、地域まちづくりとの関係を確認してから申請を進めてください。

大阪市の空家利活用改修補助制度の流れ
空家確認、事前相談、申請準備、改修工事、利活用開始の流れ

どんな制度?

佐藤
補助の型がいくつかあるんですか?
田中
大きく分けると「住宅再生型」と「地域まちづくり活用型」があります。住宅再生型は、バリアフリーや省エネといった性能向上に資する改修工事を行い、空家を住宅として利活用するものです。地域まちづくり活用型は、こども食堂や高齢者サロンのような地域まちづくりに資する用途へ改修するものです。
佐藤
住宅として住むための改修と、地域の居場所にする改修の両方があるんですね。
田中
はい。ただし、地域まちづくり活用型は、活動団体や活動内容について区役所との事前協議が必要です。地域に開かれた居場所として本当に使われるのか、非営利団体等の要件を満たすのか、申請前に整理しておく必要があります。
制度の基本情報
項目内容
自治体大阪府 大阪市
制度名空家利活用改修補助制度
主な型住宅再生型、地域まちづくり活用型
対象住宅大阪市内にある平成12年5月31日以前に建築された戸建または長屋の住宅
空家要件不動産市場に賃貸用または売却用として流通しておらず、3か月以上空家であること
主な補助インスペクション、耐震診断、耐震改修設計、耐震改修工事、性能向上改修、地域まちづくり改修
受付窓口大阪市都市整備局 耐震・密集市街地整備 受付窓口

対象になる空家

佐藤
どんな空家なら対象になりますか?
田中
公式ページでは、大阪市内にある平成12年5月31日以前に建築された住宅で、戸建または長屋建であることが主な条件です。さらに、不動産市場に賃貸用または売却用として流通しておらず、3か月以上空家であることも条件になっています。
佐藤
売り出し中や賃貸募集中の物件は対象外になりやすいんですね。
田中
はい。制度の目的は、市場に出ている物件の通常のリフォーム支援ではなく、使われていない空家を利活用につなげることです。売却を前提としたものではないことも要件に入っています。
佐藤
耐震性も見られますか?
田中
見られます。大阪市の公式ページでは、改修により一定の耐震性能を確保すること、または耐震性能を有することが主な補助要件として示されています。利活用する空家の耐震性が不足している場合、制度利用にあたって耐震改修が必要です。

補助額と締切

佐藤
補助額はいくらですか?
田中
補助内容ごとに上限が違います。住宅再生型では、インスペクションが上限3万円、耐震診断が1戸あたり上限5万円・1棟あたり上限20万円、耐震改修設計が1戸あたり上限10万円・1棟あたり上限18万円です。耐震改修工事は1戸あたり上限115万円、性能向上に資する改修工事は1戸あたり上限75万円です。
佐藤
地域まちづくり活用型だと、地域の居場所づくりの改修もありますよね。
田中
はい。地域まちづくり活用型でも、インスペクション、耐震診断、耐震改修設計、耐震改修工事の上限は同じです。加えて、地域まちづくりに資する改修工事は補助率2分の1、上限300万円と案内されています。
佐藤
締切は同じですか?
田中
内容によって違います。インスペクション、耐震診断、耐震改修設計は2026年12月28日までです。耐震改修工事、性能向上に資する改修工事、地域まちづくりに資する改修工事は2026年12月15日までです。予算額に達した場合は受付を停止・終了することがあります。
申請前に確認する流れ
  1. 空家が大阪市内の戸建または長屋か確認する
  2. 平成12年5月31日以前に建築された住宅か確認する
  3. 3か月以上空家で、市場に流通していないか確認する
  4. 住宅再生型か地域まちづくり活用型か決める
  5. 受付窓口に電話し、事前相談を行う

住宅再生型の見方

佐藤
住宅再生型は、どんな人が申請できますか?
田中
公式ページでは、空家所有者、空家所有者の配偶者または一親等以内の親族、空家取得予定者、賃借予定者が申請できる人として案内されています。所有者本人だけでなく、取得予定者や借りる予定の人も検討できる点が特徴です。
佐藤
性能向上に資する改修というのは、具体的には何を指しますか?
田中
公式ページでは、バリアフリーや省エネといった性能向上に資する改修工事と説明されています。住宅再生型の性能向上改修については、テレワーク環境のための設備工事も補助対象と案内されています。ただし、どの工事が対象経費になるかは手引きと窓口で確認が必要です。
佐藤
事前協議は必要ですか?
田中
住宅再生型のうち、インスペクション、耐震診断、耐震改修設計、耐震改修工事は区役所との事前協議は不要とされています。一方、性能向上に資する改修工事は、空家の利活用事例として大阪市が情報発信を行うことについて承諾する必要があり、協議内容や様式は空家の所在する区役所窓口へ確認します。

地域まちづくり活用型の見方

佐藤
地域まちづくり活用型は、個人でも使えますか?
田中
公式ページでは、申請できる人として非営利団体、NPO法人、社会福祉法人、公益法人等が案内されています。個人が自宅として使うというより、地域に開かれた居場所や活動拠点として空家を活用する方向けです。
佐藤
区役所との事前協議は必須ですか?
田中
はい。地域まちづくり活用型は、全ての補助申請で事前協議が必要です。非営利団体の要件、活用用途や活動内容の要件、利活用事例の情報発信について、区役所で事前協議を行います。補助金だけでなく、地域側との関係づくりも大事になります。
佐藤
年度をまたぐ工事もできるんですか?
田中
地域まちづくり活用型の場合、所定の手続きで年度をまたがる改修工事が可能と案内されています。ただし、地域まちづくりに資する改修工事と、当該工事と同時に行う耐震改修工事に限られます。大きめの改修を考える団体は、早めにスケジュールを相談した方がよいです。

申請手続き

佐藤
最初はどこに相談すればいいですか?
田中
まずは大阪市都市整備局の耐震・密集市街地整備受付窓口へ電話で問い合わせます。受付窓口は、大阪市住宅供給公社、愛称は大阪市住まい公社です。場所は大阪市立住まい情報センター4階の住情報プラザ内と案内されています。
佐藤
事前相談で何を用意しますか?
田中
公式ページでは、事前相談書とあわせて、住宅の間取り図、建物の外観写真、固定資産評価証明書を用意するよう案内されています。申請前の段階で、物件の築年、空家状態、耐震性、改修後の使い方を説明できるようにしておくと進めやすいです。
佐藤
オンライン申請もできますか?
田中
はい。大阪市の行政オンラインシステムによる申請手続きも案内されています。ただし、制度の対象になるか、必要な事前協議が済んでいるか、申請書類がそろっているかは別問題です。オンラインで出す前に、受付窓口で制度該当性を確認した方が安全です。

注意点

佐藤
使う前に一番気をつけることは何ですか?
田中
補助金ありきで工事を先に進めないことです。大阪市の制度は、補助内容ごとに締切、要件、事前協議の有無が分かれています。特に地域まちづくり活用型は区役所との事前協議が必要なので、活動内容が固まっていない段階で見積りだけ先に進めると、あとで制度に合わない可能性があります。
佐藤
耐震性が不足している空家は、改修前に耐震も考える必要があるんですね。
田中
そうです。公式ページでも、利活用する空家の耐震性が不足している場合は、補助制度の利用にあたって耐震改修が必要と案内されています。場合によっては、大阪市の民間戸建住宅等の耐震診断・改修補助制度を活用できる可能性があります。

公式情報

佐藤
公式ページはどこを見ればいいですか?
田中
大阪市の空家利活用改修補助制度を確認してください。補助の種類、主な要件、補助率、限度額、申請締切、受付窓口、申請様式、手引きがまとまっています。
佐藤
最後に、この記事だけで判断せず窓口確認ですね。
田中
はい。空家の築年、用途、耐震性、改修内容、団体要件、区役所との協議の有無で結論が変わります。事前相談書、間取り図、外観写真、固定資産評価証明書をそろえながら、受付窓口と区役所窓口で確認してください。