和歌山県 和歌山市
和歌山市:住宅耐震改修事業(非木造住宅の耐震診断費の一部補助)
耐震・防災確認済み
佐藤
私が住んでいるマンションは鉄筋コンクリート造で、昭和54年に建てられた古い建物です。木造住宅向けの無料耐震診断のニュースはよく見るのですが、鉄筋コンクリート造でも同じような支援はあるんでしょうか。
田中
あります。和歌山市には「住宅耐震改修事業(非木造住宅の耐震診断費の一部補助)」という制度があって、鉄筋コンクリート造や鉄骨造など、木造以外の住宅の耐震診断費用の一部を補助してもらえます。木造住宅向けの制度とは別メニューなので、対象や金額の条件も別に確認する必要があります。
佐藤
「非木造」というのは、具体的にどんな建物を指すんですか。
田中
公式ページでは、鉄筋コンクリート造や鉄骨造などの住宅が例として挙げられています。対象になるのは、昭和56年5月31日以前に着工された非木造の戸建て住宅・長屋・共同住宅で、居住の用に供している部分の面積が延べ面積の2分の1を超え、延べ面積が400平方メートル以下のものです。昭和56年5月31日というのは、建築基準法の耐震基準が改正された「新耐震基準」への切り替わりの目安になる日付で、それより前に着工された建物が対象になります。
申請受付期間と完了報告期限は別の日付です
公式ページには2つの日付が出てきます。令和8年度の申請受付期間は2026年4月24日(金曜)から2026年12月11日(金曜)までで(土曜・日曜・祝日を除く)、これが申請の締切です。一方、診断が完了した後に提出する完了報告(実績報告)の期限は事業完了後30日以内かつ2027年2月10日(水曜)までで、こちらは申請の締切ではありません。2つの日付を混同すると、本来まだ申請できる時期なのに諦めてしまう恐れがあるので注意してください。

どんな制度か
佐藤
まず制度の全体像を教えてください。
田中
和歌山市都市建設局建築住宅部耐震・空家対策課(電話073-435-1091)が窓口の制度です。和歌山市の「住宅耐震化促進事業」という大きな枠組みの中の1メニューで、鉄筋コンクリート造や鉄骨造など非木造の住宅について、耐震診断にかかった費用の一部を市が補助します。木造住宅には別途、無料の耐震診断や耐震診断士派遣といった制度がありますが、非木造住宅はこの補助制度を使って、市の交付決定を受けたあとに建築士と契約して自己負担で耐震診断を依頼し、費用の一部を後から補助してもらう形になります。
制度の基本情報(令和8年度)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 住宅耐震改修事業(非木造住宅の耐震診断費の一部補助) |
| 運営・窓口 | 和歌山市都市建設局建築住宅部耐震・空家対策課(電話073-435-1091) |
| 対象住宅 | 昭和56年5月31日以前に着工された非木造(鉄筋コンクリート造・鉄骨造など)の戸建て住宅・長屋・共同住宅、居住用部分が延べ面積の2分の1超、延べ面積400平方メートル以下 |
| 対象者 | 個人で、対象住宅を所有・居住又は居住する予定があり、市税(市民税・固定資産税等)を完納していること。申請者又は敷地内の建物が、過去に同事業による補助金の交付を受けていないこと |
| 補助対象費用 | 耐震診断費 |
| 補助額 | 耐震診断費の3分の2(上限8万9千円、千円未満切り捨て) |
| 令和8年度受付期間 | 2026年4月24日(金曜)から2026年12月11日(金曜)まで(土曜・日曜・祝日を除く) |
| 完了報告の期限 | 事業完了後30日以内、かつ2027年2月10日(水曜)まで(申請受付終了日ではない) |
| 事前申請 | 必須(契約・着手金の支払い前に申請すること) |
対象になる住宅と対象者の条件
佐藤
対象になる住宅の条件をもう少し詳しく教えてください。
田中
昭和56年(1981年)5月31日以前に着工された非木造の戸建て住宅・長屋・共同住宅で、延べ面積400平方メートル以下であることが条件です。加えて、居住の用に供している部分の面積が建物全体の延べ面積の2分の1を超えている必要があります。たとえば1階が店舗、2階以上が住居という併用住宅の場合、住居部分が延べ面積の半分を超えていなければ対象になりません。
佐藤
申請できる人の条件も確認したいです。
田中
公式ページでは、個人であること、対象住宅を所有・居住又は居住する予定があること、そして市税(市民税、固定資産税等)を完納していることが条件として挙げられています。市税に滞納があると申請時に市税完納証明書が出せないので、先に納税状況を確認しておいたほうがいいです。加えて、申請者本人または敷地内の建物が、過去にこの事業による補助金の交付を受けていないことも条件です。以前に同じ建物で診断費補助を受けたことがある場合は対象外になるので、心当たりがあれば申請前に耐震・空家対策課へ確認してください。
佐藤
分譲マンションの一室だけを所有している場合でも対象になりますか。
田中
公式ページの対象住宅の説明では「戸建て住宅、長屋又は共同住宅」とされていて、区分所有の共同住宅も対象に含まれる書き方になっています。ただし、分譲マンション全体で耐震診断を行う場合の手続きや費用負担のあり方は管理組合の合意形成が絡む複雑な話になりやすいので、自分の建物が対象になるかどうかは、建築士に依頼する前に耐震・空家対策課へ具体的に相談することをおすすめします。
佐藤
耐震診断は誰に頼んでもいいんですか。
田中
誰でもいいわけではありません。公式ページの「補助の条件」では、申請者が市の交付決定通知後に建築士と契約して診断に着手し、診断完了後は一般社団法人和歌山県建築士事務所協会等の第三者機関の判定を受けて適合させることが条件として挙げられています。つまり、耐震診断そのものを建築士に依頼することに加えて、その診断結果について第三者機関のチェックを受ける必要があるということです。見積もりを取る段階から、耐震診断を行える建築士かどうかを確認しておくと安心です。
補助額の考え方
佐藤
実際にもらえる金額はどう決まるんですか。
田中
耐震診断費の3分の2が補助額になります。上限は8万9千円で、計算結果に千円未満の端数が出た場合は切り捨てます。たとえば診断費が9万円であれば、その3分の2は6万円なので、上限額(8万9千円)には達せず6万円が補助額になります。診断費が15万円かかった場合は、3分の2は10万円で上限額を超えるため、上限の8万9千円が補助額になります。
補助額の考え方(千円未満切り捨て)
- 補助率は耐震診断費の3分の2
- 上限額は8万9千円
- 実際の補助額は「耐震診断費の3分の2」と「8万9千円」のいずれか低い額
- 計算結果に千円未満の端数が出た場合は切り捨て
佐藤
非木造の建物だと、木造の診断より費用が高くなりそうな印象があります。
田中
一般的に、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の耐震診断は構造計算の作業量が多く、木造住宅の診断より費用が高くなる傾向があります。実際にいくらかかるかは建物の規模や構造、依頼する建築士によって差があるので、まずは建築士に見積もりを依頼して、補助額がどのくらいになりそうか概算しておくと申請の計画が立てやすくなります。
申請前に必ず確認したいこと
佐藤
申請するうえで、一番注意すべき点は何ですか。
田中
事業に着手していないことです。公式ページでは、この補助に係る事業について契約の締結や着手金の支払いを含めて、申請前には着手していないことが条件とされています。先に建築士と契約を結んでしまったり、着手金を支払ってしまってから申請しても対象にはなりません。見積もりの依頼だけであれば問題ありませんが、契約書に署名する前に必ず耐震・空家対策課へ相談し、交付決定を受けてから建築士と契約するようにしてください。
佐藤
受付期間の終わりが近づいてから慌てて動くのも良くなさそうですね。
田中
そのとおりです。令和8年度の受付期間は2026年12月11日(金曜)までですが、予算の範囲内で運用される制度である以上、年度途中で受付が終了する可能性も考えておいたほうがいいです。建築士への見積もり依頼や必要書類の準備には時間がかかるので、対象になりそうだと分かった時点で早めに耐震・空家対策課に問い合わせることをおすすめします。
申請から補助金受取までの流れ
- 自宅が昭和56年5月31日以前に着工された非木造住宅かどうかを確認する
- 耐震診断を依頼する建築士を選び、診断費用の見積書を取る(この時点ではまだ契約・着手金の支払いをしない)
- 補助金等交付申請書・耐震改修事業計画及び収支予算書・市税完納証明書・診断費見積書・付近見取図・外観写真・平面図・口座振替申出書などを添えて耐震・空家対策課へ申請する
- 交付決定通知を受け取ったあとに建築士と契約し、耐震診断を実施する
- 診断完了後、一般社団法人和歌山県建築士事務所協会等の第三者機関の判定を受けて適合させる
- 完了報告の期限(事業完了後30日以内かつ2027年2月10日まで)までに実績報告書などを提出する
- 交付決定通知書の写しなどを添えて補助金の請求を行う
診断の結果、耐震性が低いとわかったら
佐藤
もし診断の結果、この建物は耐震性が低いとわかったら、次はどうすればいいんですか。
田中
和歌山市には、耐震改修工事そのものにかかる費用を補助する[住宅の耐震改修費の一部補助](/program/121)という制度もあります。今回の診断費補助はあくまで「診断を受けるための補助」で、その後の改修工事にかかる費用は別のメニューとして申請する必要があります。同時に行うリフォーム工事の補助や、建物全体の改修が難しい場合の耐震ベッド・耐震シェルター設置費補助といったメニューもあるので、診断結果が出た段階で耐震・空家対策課に次のステップを相談するとスムーズです。
佐藤
診断費補助と改修費補助は、両方とも申請できるものなんですか。
田中
どちらも和歌山市の「住宅耐震化促進事業」という同じ枠組みの中にある別メニューで、まず診断費補助で耐震診断を受け、その結果を踏まえて改修費補助を申請するという流れが想定されています。ただし、それぞれのメニューには個別の対象要件や予算の範囲があるので、両方を続けて利用したい場合も、事前に耐震・空家対策課へ相談してから進めてください。
公式情報
佐藤
詳しい内容はどこで確認できますか。
田中
和歌山市の住宅耐震改修事業(非木造住宅の耐震診断費の一部補助)のページで確認できます。診断結果を踏まえて改修工事を検討する場合は[住宅の耐震改修費の一部補助](/program/121)のページも、寝室だけを守る簡易的な備えを検討する場合は[住宅耐震改修事業(耐震ベッド・耐震シェルター設置費の一部補助)](/program/140)のページもあわせて確認すると、自分の建物に合う制度を選びやすくなります。問い合わせ先は和歌山市都市建設局建築住宅部耐震・空家対策課(電話073-435-1091)です。
佐藤
ありがとうございます。まずは自宅の着工時期と構造を確認して、建築士に見積もりを依頼してみます。
田中
それが最初の一歩です。契約や着手金の支払いを先に済ませてしまうと補助の対象外になってしまうので、見積もりを取った段階で、契約する前に必ず耐震・空家対策課へ相談してください。