和歌山県 和歌山市
和歌山市:住宅耐震改修事業(耐震ベッド・耐震シェルター設置費の一部補助)
耐震・防災確認済み
佐藤
和歌山市の実家が古い木造住宅で、無料の耐震診断を受けたら「上部構造評点が1.0未満」と言われました。でも建物全体の耐震改修工事までは費用的に厳しくて悩んでいます。他に選択肢はありますか。
田中
あります。和歌山市には「住宅耐震改修事業(耐震ベッド・耐震シェルター設置費の一部補助)」という制度があります。建物全体を補強する代わりに、寝る場所だけを守る耐震ベッドや耐震シェルターを設置する費用の一部を市が補助してくれる制度です。
佐藤
建物全体を直すのではなく、寝室だけを守るということですか。
田中
そうです。地震で住宅が倒壊しても、耐震ベッドや耐震シェルターの中にいれば命を守れる可能性が高まるという考え方の設備です。ただし対象になる製品は市が指定した「補助対象リスト」に載っているものに限られ、設置場所も1階に限定されています。
申請受付終了日と完了報告期限は別の日付です
公式ページには2つの日付が出てきます。令和8年度の申請受付は2026年12月11日(金曜)までで、これを過ぎると申請できません。一方、工事が完了した後に提出する完了報告の期限は事業完了後30日以内かつ2027年2月10日(水曜)までで、こちらは申請の締切ではありません。この2つを混同すると、本来なら申請できたはずの時期を過ぎてしまう恐れがあるので注意してください。

どんな制度か
佐藤
まず制度の全体像を教えてください。
田中
和歌山市都市建設局建築住宅部耐震・空家対策課(電話073-435-1091)が窓口の制度です。和歌山市の無料耐震診断などで耐震性が低いと判定された木造住宅について、建物全体の改修ではなく、市が指定する耐震ベッドまたは耐震シェルターを1階に設置する場合に、設置費の一部を補助します。令和8年度(2026年度)の予定台数は3台で、予算の状況により増減する場合があると案内されています。
制度の基本情報(令和8年度)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 住宅耐震改修事業(耐震ベッド・耐震シェルター設置費の一部補助) |
| 運営・窓口 | 和歌山市都市建設局建築住宅部耐震・空家対策課(電話073-435-1091) |
| 対象住宅 | 平成12年5月31日以前に建築された木造住宅(戸建て・長屋・共同住宅)、2階建て以下・延べ面積400平方メートル以下、上部構造評点1.0未満と診断されたもの |
| 対象工事 | 補助対象リストに記載のある耐震ベッド又は耐震シェルターを1階に設置する工事 |
| 補助額 | 設置費の3分の2(上限26万6千円、千円未満切り捨て) |
| 令和8年度受付期間 | 2026年4月24日(金曜)から2026年12月11日(金曜)まで(土曜・日曜・祝日を除く) |
| 予定台数 | 3台(予算の状況により増減) |
| 完了報告の期限 | 事業完了後30日以内、かつ2027年2月10日(水曜)まで(申請受付終了日ではない) |
| 事前申請 | 必須(交付決定を受けてから設置業者と契約・工事着手) |
対象になる住宅と対象者の条件
佐藤
対象になる住宅の条件を具体的に教えてください。
田中
平成12年(2000年)5月31日以前に建築された木造の戸建て住宅・長屋・共同住宅で、2階建て以下、延べ面積400平方メートル以下であることが条件です。そのうえで、和歌山市の無料耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満と判定されている必要があります。
佐藤
申請できる人にも条件がありますか。
田中
あります。公式ページでは、個人であること、申請者が居住している住宅であること、そして過去に耐震ベッド・耐震シェルター設置費補助の交付を受けていないことが条件として挙げられています。賃貸住宅の所有者が入居者のために設置するようなケースではなく、自分が住んでいる住宅であることが前提になっている点は見落とされやすいので注意してください。
佐藤
市税の完納も必要でしたよね。
田中
はい。申請時には市税(市民税、固定資産税等)の完納証明書を提出する必要があります。滞納がある場合は先に納税状況を確認しておいたほうがいいです。
対象になる耐震ベッド・耐震シェルターとは
佐藤
耐震ベッドや耐震シェルターというのは、どんな製品でもいいんですか。
田中
いいえ。公式ページでは「補助対象リストに記載のある耐震ベッド又は耐震シェルター」と指定されていて、市があらかじめ認めた製品リストの中から選ぶ必要があります。リストは公式ページのPDF資料で公開されています。市販の家具として売られている似たような製品でも、リストに載っていなければ補助の対象にはなりません。
佐藤
設置場所にも決まりがあるんですね。
田中
そうです。設置場所は1階に限定されています。2階建ての住宅で2階の寝室に置きたいという場合でも、この補助金の対象にはならないので、製品選びと同時に設置場所も確認しておく必要があります。
補助額の考え方
佐藤
実際にもらえる金額はどう決まるんですか。
田中
耐震ベッドまたは耐震シェルターの設置費の3分の2が補助額になります。上限は26万6千円で、計算結果に千円未満の端数が出た場合は切り捨てます。たとえば設置費が30万円であれば、その3分の2は20万円なので、上限額(26万6千円)には達せず20万円が補助額になります。設置費が40万円かかった場合は、3分の2は26万6千円を超えるため、上限の26万6千円が補助額になります。
補助額の考え方(千円未満切り捨て)
- 補助率は設置費の3分の2
- 上限額は26万6千円
- 実際の補助額は「設置費の3分の2」と「26万6千円」のいずれか低い額
申請前に必ず確認したいこと
佐藤
申請するうえで、一番注意すべき点は何ですか。
田中
工事着手前の事前申請です。公式ページでは、補助金の交付決定通知を受けたあとに設置業者と契約し、工事に着手することになっています。先に製品を購入してしまったり、設置業者と契約を済ませてしまってから申請しても、対象になりません。
佐藤
予定台数が3台というのも気になります。
田中
この台数はかなり少ないです。予算の状況により増減する場合があるとは案内されていますが、先着順で予算に達すれば受付が終了する可能性が高い制度だと考えて、対象になりそうだと分かった時点で早めに耐震・空家対策課へ相談したほうがいいです。
申請から補助金受取までの流れ
- 和歌山市の無料耐震診断で上部構造評点1.0未満の判定を受ける
- 補助対象リストから耐震ベッド・耐震シェルターの製品を選び、設置工事費の見積書を取る
- 交付申請書・耐震改修事業計画及び収支予算書・耐震診断報告書の写し・市税完納証明書などを添えて申請する
- 交付決定通知を受け取ったあとに設置業者と契約し、工事に着手する
- 設置完了後、完了報告の期限(事業完了後30日以内かつ2027年2月10日まで)までに実績報告書・工事請負契約書の写し・領収書の写し・設置後の写真などを提出する
- 交付決定通知書の写しなどを添えて補助金の請求を行う
交付決定後の変更・取下げ
佐藤
申請した後に、設置する製品や工事の内容を変更したくなったらどうすればいいですか。
田中
公式ページでは、変更や中止(廃止)を行う場合には別途承認申請書を提出する必要があると案内されています。無断で製品や設置内容を変更せず、先に耐震・空家対策課へ相談してください。
「住宅の耐震改修費の一部補助」との関係
佐藤
和歌山市には、建物全体を補強する「住宅の耐震改修費の一部補助」という制度もあると聞きました。この耐震ベッド・シェルターの補助とはどう違うんですか。
田中
どちらも和歌山市の「住宅耐震化促進事業」という枠の中にある別メニューで、対象になる住宅の土台となる条件(平成12年5月31日以前に建築された木造住宅で、無料耐震診断の上部構造評点が1.0未満と判定されていること)は共通しています。違うのは、補助の対象になる工事の内容です。「住宅の耐震改修費の一部補助」(最大131万6千円)は建物そのものを補強する耐震改修工事や耐震補強設計にかかる費用を補助する制度で、こちらの耐震ベッド・耐震シェルターの補助は、建物本体は補強せずに、寝室など1階の一室分だけを守る設備の設置費を補助する制度です。
佐藤
どちらか一方しか使えないんですか。それとも両方使えるんですか。
田中
公式ページには、この2つの制度を併用できるか、あるいは選択制であるかという説明は明記されていません。断定はできないので、建物全体の耐震改修を検討しつつ、当面は耐震ベッド・シェルターだけを設置したいという場合は、申請前に必ず和歌山市都市建設局建築住宅部耐震・空家対策課に直接確認してください。
佐藤
費用面で建物全体の改修が難しい場合の、いわば簡易的な代替策と考えていいですか。
田中
費用の規模としては、耐震ベッド・シェルターの補助額(上限26万6千円)は建物全体の改修費補助(最大131万6千円)よりかなり小さく、工期も短くて済みます。建物全体の補強までは今すぐ難しいけれど、命を守る備えを先に進めたいという人にとっては選びやすい選択肢の一つですが、あくまで建物自体の耐震性は変わらない点は理解しておく必要があります。
公式情報
佐藤
詳しい内容はどこで確認できますか。
田中
和歌山市の住宅耐震改修事業(耐震ベッド・耐震シェルター設置費の一部補助)のページで確認できます。建物全体を補強する[住宅の耐震改修費の一部補助](/program/121)のページもあわせて確認すると、自分の家に合う制度を選びやすくなります。問い合わせ先は和歌山市都市建設局建築住宅部耐震・空家対策課(電話073-435-1091)です。
佐藤
ありがとうございます。まずは無料耐震診断の結果と、補助対象リストの製品を確認してみます。
田中
それが最初の一歩です。台数が限られている制度なので、対象になりそうだと感じたら、製品を購入したり業者と契約する前に耐震・空家対策課へ相談してください。