埼玉県 さいたま市
既存ブロック塀等改善事業助成金(さいたま市)
耐震・防災要確認
佐藤
うちの前の道路に面したブロック塀が古くて、地震で倒れないか心配なんです。さいたま市に補助はありますか。
田中
あります。さいたま市の「既存ブロック塀等改善事業助成金」です。令和8年度は2026年4月1日から受付が始まっていて、道路等に面した危険なブロック塀等の除却工事、または軽量フェンス等への建替え工事の費用の一部を助成する制度です。
工事の契約前に申請が必須です
助成を受けるには、工事の契約を結ぶ前に交付申請を行い、交付決定を受ける必要があります。交付決定より前に契約・着工してしまうと、原則として助成対象外になります。対象となるブロック塀等には高さなどの要件があるため、申請書類を準備する前に必ず事前相談してください。

どんな制度か
佐藤
そもそもどんな塀が対象になりますか。
田中
道路等に面していて、道路等の地盤面から塀の頂部までの高さが80センチメートルを超えるブロック塀等が対象です。補強コンクリートブロック塀、無筋コンクリートブロック塀、石積、レンガ積等の組積造の塀、万年塀等の組立式コンクリート塀が含まれます。加えて、市の別表で定める安全基準(高さ、壁の厚さ、控え壁、基礎、傾きやひび割れ、ぐらつきなど)に適合しないものであることも条件です。
佐藤
「道路等」というのは、普通の道路だけですか。
田中
建築基準法第42条第1項・第2項の道路のほか、さいたま市の都市計画等に基づく公園・広場・遊歩道、さいたま市教育委員会が定める通学路も含まれます。私道の場合は、通り抜けができて避難路としての機能があると市長が認めたものに限られます。
佐藤
工事の種類はどんなものが対象ですか。
田中
2種類あります。ひとつは除却工事で、塀の高さを80センチメートル以下まで下げる工事、または塀の下に高さ80センチメートル超の鉄筋コンクリート造擁壁等がある場合に塀の部分だけを除却する工事です。もうひとつは建替え工事で、ネットフェンスやアルミ格子フェンスなどの軽量フェンス等を新設する工事(除却工事を伴うもの)です。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 自治体 | さいたま市 |
| 制度名 | 既存ブロック塀等改善事業助成金(除却・建替え工事) |
| 対象 | 道路等に面し高さ80センチメートル超のブロック塀等 |
| 受付開始 | 令和8年度は2026年4月1日から |
| 補助上限 | 1件につき30万円 |
| 補助率 | 対象経費と限度額単価計算額のいずれか低い方の3分の2 |
対象になる人・条件
佐藤
誰が申請できますか。持ち家の人だけですか。
田中
ブロック塀等が設置されている土地を所有する個人とその2親等以内の親族、または当該土地にある建築物を所有する個人(区分所有建物なら管理組合の代表者)とその2親等以内の親族が対象です。これ以外にも、市長が適正と認めた場合は対象になることがあります。
佐藤
他の補助金と一緒に使うことはできますか。
田中
できません。公式の交付要綱では、国や地方公共団体その他公共団体から同様の助成金等の交付を受けていないことが条件として明記されています。取扱い要領では、この「同様の助成金等」について、さいたま市が行う道路改良等の公共事業、暮らしの道路整備事業、みどりの街並みづくり助成制度、生け垣助成制度、都市計画法に基づく都市施設整備事業・市街地開発事業におけるブロック塀等の補償費または補助金と具体的に定めています。ただし、みどりの街並みづくり助成制度と生け垣助成制度については、ブロック塀等の除却費に限って重複扱いになります。申請前に他の制度を利用していないか確認してください。
佐藤
1つの家で何回も申請できますか。
田中
原則、ブロック塀等が存する敷地につき1回のみです。ただし、1つの道路等に面する塀の長さ(助成対象となる部分)の合計が25メートルを超えるものが1つの敷地に複数ある場合は、2回まで申請できます。
補助額の計算方法
佐藤
補助金額はどうやって決まりますか。
田中
次の2つの額のうち、低い方に3分の2を掛けた額です(1000円未満は切り捨て)。ひとつは実際にかかる工事費用の合計額、もうひとつは市が定める限度額単価から計算した額に消費税相当額を加えたものです。上限は1件につき30万円です。
佐藤
限度額単価はいくらですか。
田中
除却工事は、除去する部分の見付け面積1平方メートル当たり、基礎の撤去がない場合は7600円、基礎の撤去がある場合は11700円です。建替え工事は、フェンス等の設置長さ1メートル当たり、既存の基礎を再利用する場合は26700円、基礎を新設する場合は36400円です(いずれも税抜)。実際の見積額がこれより高くても、限度額単価から計算した額が低ければそちらが基準になります。
佐藤
予算がなくなったら申請できなくなりますか。
田中
公式ページでは、予算を超えた場合は助成金交付申請を受け付けることができない場合があると案内されています。年度が始まってから時間が経つほど枠が埋まっている可能性があるので、早めに事前相談することをおすすめします。
申請書類と手続きの流れ
佐藤
申請にはどんな書類が必要ですか。
田中
交付申請書、ブロック塀等の安全性チェックリスト、現況写真、除却工事の施工範囲を明示した図面等(概要図)、建替え工事の場合は軽量フェンス等の仕様書と図面、助成金額の算定書、土地または建物の登記事項証明書や納税通知書・課税証明、交付申請日から6か月以内の見積書などが必要です。所有者が複数いる場合は承諾書兼委任状も必要になります。
佐藤
申請してからどれくらいで結果が分かりますか。
田中
市は申請書の提出から30日以内に審査を行い、交付するかどうかを決定します。交付が決まれば交付決定通知書、交付しないと決まれば不交付決定通知書で通知されます。交付決定通知を受け取った後に、工事の契約を結ぶ流れです。
佐藤
工事が終わったらすぐ助成金がもらえますか。
田中
いいえ。工事完了後、完了した日から30日を経過する日、または完了した日が属する年度の2月末日のいずれか早い日までに、完了報告書と工事写真、工事契約書の写し、支払いを証明する書類などを提出する必要があります。市の審査で額が確定したあと、その年度の3月23日までに交付請求書を提出して、ようやく助成金が交付されます。
手続きの流れ
- 塀の高さや道路等に面しているかを確認し、事前相談する
- 交付申請書と登記事項証明書、見積書、現況写真、図面等をそろえる
- 工事の契約締結前に交付申請を行う
- 交付決定通知を受けてから工事を契約・着手する
- 工事完了後、完了報告書と写真を提出し、助成金の額の確定を待って請求する
申請前に確認したいこと
佐藤
塀の一部だけ低くする工事でも対象になりますか。
田中
除却工事は、道路等の地盤面から塀の頂部までの高さを80センチメートル以下にする工事が対象です。中途半端に低くしただけで80センチメートルを超えたままだと、対象外になる可能性があります。事前相談で施工範囲の考え方を確認してください。
佐藤
助成金を受け取った後、すぐに塀を作り替えてもいいですか。
田中
建替え工事で設置した軽量フェンス等は、工事完了日から5年間、完了時の形態を維持管理する義務があります。この間に別の塀に作り替えると義務違反になる可能性があるので、5年間は形態を変えない前提で計画してください。所有者が変わって譲渡された場合も、この維持管理義務は引き継がれます。
佐藤
相談する窓口はどこですか。
田中
お住まいの区によって窓口が分かれています。西区・北区・大宮区・見沼区・岩槻区は北部建築指導課(048-646-3235)、中央区・桜区・浦和区・南区・緑区は南部建築指導課(048-840-6236)です。制度全体についての一般的な問い合わせは建築総務課企画係(048-829-1539)が窓口です。
佐藤
まず何から始めればいいですか。
田中
塀の高さと道路等との位置関係を確認したうえで、お住まいの区に対応する建築指導課へ事前相談することから始めてください。塀の種類や設置状況によって対象になるかどうかの判断が分かれるので、写真や簡単な図面を持って相談すると話が早く進みます。