兵庫県 神戸市

神戸市:マンションの耐震改修補助制度(2026年度)

佐藤
神戸市内で管理組合の役員をしているマンションなんですが、築45年くらいで、そろそろ耐震改修を考えています。神戸市に補助制度はありますか。
田中
あります。「神戸市マンション耐震化促進事業補助金」という制度です。1981年(昭和56年)5月31日以前に着工されたマンションの耐震化を対象に、精密診断・改修計画の策定・改修工事のそれぞれの費用の一部を神戸市が補助します。
戸建て向けの制度とは別物です

神戸市には戸建て住宅(木造住宅)向けの「耐震改修設計・工事の補助」という別の制度もあります。今回ご紹介するのは、廊下や階段など共用部分を持つ複数世帯のマンション(共同住宅)専用の制度です。対象建物の条件も補助額の計算方法も異なるため、お住まいが戸建てかマンションかで見るべきページを間違えないようにしてください。

神戸市マンション耐震化促進事業補助金の申請フロー
対象マンション確認、事前協議書の提出、交付決定、登録業者と契約・着工、完了実績報告の流れ

どんな制度か

佐藤
まず制度の全体像を教えてください。
田中
神戸市が実施する「神戸市マンション耐震化促進事業補助金」です。旧耐震基準で建てられたマンションの倒壊リスクを減らすために、耐震診断のあとに必要になる「精密診断」「耐震改修計画の策定」「耐震改修工事」という3段階の費用を、それぞれ別枠で補助する仕組みになっています。窓口は神戸市すまいの安心支援センター(通称すまいるネット)です。
制度の基本情報
項目内容
制度名神戸市マンション耐震化促進事業補助金
運営・窓口神戸市すまいの安心支援センター(すまいるネット、電話078-647-9933)
対象マンション1981年5月31日以前着工、RC造・SRC造・S造、延べ面積1000平方メートル以上、地階を除く階数3階以上等
補助項目精密診断費補助、計画策定費補助、工事費補助
2026年度受付期間2026年4月2日(木曜)から2026年12月15日(火曜)まで
完了実績報告の提出期限2027年3月1日(月曜)
事前申請必須(事前協議書の提出が必要)
問い合わせ受付時間10時00分から17時00分まで(水曜・日曜・祝日は定休)

対象になるマンションの条件(戸建てとの違い)

佐藤
うちのマンションが対象になるか、具体的な条件を知りたいです。
田中
対象マンションは、複数の住宅が一棟にまとまっていて、廊下や階段など複数世帯が共用する部分を持つ建物のうち、次の3つをすべて満たすものです。1つ目は耐火建築物または準耐火建築物であること、2つ目は主要な構造が鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造のいずれかであること、3つ目は延べ面積が1000平方メートル以上で、かつ地階を除く階数が3階以上であることです。加えて着工時期は1981年(昭和56年)5月31日以前であることが前提になります。
佐藤
戸建て向けの「耐震改修設計・工事の補助」との違いはどこにありますか。
田中
戸建て向けの制度は個人所有の木造住宅などが対象で、1981年5月31日以前着工の住宅に加えて、2026年10月1日から2000年5月31日以前着工の木造住宅(壁量計算等の2階建て以下)も対象に加わる予定です。一方で今回のマンション向け制度は、木造ではなくRC造・SRC造・S造の共同住宅、それも延べ面積1000平方メートル以上かつ3階建て以上という大規模な区分所有建物に限定されています。逆に言えば、延べ面積1000平方メートル未満や2階建て以下の小規模な共同住宅は、このマンション向け制度の対象外になり、管理組合ではなく個々の所有者が戸建て向け制度の枠組みで検討することになる場合があります。判断に迷う場合は、着工年・構造・延べ面積・階数の4点を整理してすまいるネットに確認するのが確実です。

補助対象になる3つの費用

佐藤
補助の対象になる費用の種類を教えてください。
田中
3種類あります。1つ目は精密診断費補助で、建築士による精密診断の費用と、建築物耐震評価者による評価書取得費用の一部が対象です。2つ目は計画策定費補助で、耐震改修計画の策定に要する費用が対象です。3つ目は工事費補助で、実際の耐震改修工事にかかる費用が対象になります。この3段階はそれぞれ別に申請でき、必ずしも3つすべてを同時に進める必要はありません。
佐藤
それぞれの補助金額はどのくらいになりますか。
田中
精密診断費補助は、補助対象経費の3分の2、または補助対象戸数に4万円を乗じた額のいずれか低い額です。加えて建築物耐震評価者による評価書取得等費用は157万円を限度に、その3分の2を上乗せできます。計画策定費補助は、補助対象経費の3分の2、または延べ面積の区分ごとの単価を乗じた額のいずれか低い額です。単価は延べ面積1000平方メートル以下の部分が1平方メートルあたり2400円、1000平方メートルを超えて2000平方メートル以下の部分が1平方メートルあたり1000円、2000平方メートルを超える部分が1平方メートルあたり700円です。こちらも評価書取得等費用(157万円限度)の3分の2を加算できます。工事費補助は、補助対象経費の2分の1、または延べ面積に5千円を乗じた額、または1億3500万円のいずれか低い額です。
佐藤
マンション全体の規模が大きいほど、補助の上限も大きくなる計算方法なんですね。
田中
そうです。延べ面積に単価を乗じる仕組みなので、戸数や規模が大きい大規模マンションほど補助額の枠も広がります。ただし実際にもらえる額は、実際にかかった経費の3分の2や2分の1といった率とのいずれか低い方になりますので、経費を過大に見積もっても補助額が比例して増えるわけではない点は注意してください。

申請前に必ず確認したいこと

事前協議・事前申請が必須です

公式ページには「期限に間に合わない場合は、原則補助を受けられません」と明記されています。耐震精密診断・耐震改修設計・工事のいずれを検討する場合も、着手前に事前協議書(様式第1号)を提出し、すまいるネットへ事前に相談する必要があります。先に契約や着工をしてしまうと、原則として補助の対象外になります。

佐藤
具体的にどんな順番で進めればいいですか。
田中
まず現在のマンションの着工時期・構造・延べ面積・階数が対象条件に当てはまるかを確認します。次にすまいるネットへ事前相談を行い、事前協議書などの必要書類を整えて申請します。交付決定を受けたあとに、契約や工事着手に進みます。工事が完了したら、完了実績報告書を期限内に提出して補助金の交付を受ける、という流れです。
申請から補助金受け取りまでの流れ
  1. マンションの着工年・構造(RC造等)・延べ面積・階数を確認し対象条件を満たすか整理する
  2. すまいるネットへ事前相談し、事前協議書(様式第1号)を提出する
  3. 交付決定を受けてから、精密診断・計画策定・工事のいずれかの契約に進む
  4. 交付決定前に契約や着工をしない(原則対象外になるため)
  5. 工事等の完了後、期限内に完了実績報告書を提出し補助金を受け取る
佐藤
2026年度の受付はいつまでですか。
田中
受付期間は2026年4月2日(木曜)から2026年12月15日(火曜)までです。そして完了実績報告書の提出期限は2027年3月1日(月曜)です。受付期間内に事前協議交付決定まで終える必要があるので、年度末に近づいてから動き始めると間に合わなくなる可能性があります。管理組合での合意形成や見積もり取得には時間がかかることが多いので、早めに動き出すことをおすすめします。
佐藤
2026年4月の改正で何か変わった点はありますか。
田中
2026年4月1日付の要綱改正で、兵庫県住宅再建共済制度(フェニックス共済)への加入要件が廃止されました。これに伴って、様式第10号と様式第11号の一部が見直されています。以前にこの制度を検討したことがある管理組合の方は、最新の要綱と様式を確認し直すことをおすすめします。

他制度との組み合わせ

佐藤
この制度と組み合わせて使える制度はありますか。
田中
神戸市には[耐震化の全体像をまとめたページ](/program/56)があり、戸建て住宅向けの[耐震改修設計・工事の補助](/program/114)や、危険なブロック塀の撤去補助など、耐震関連の制度全体への入り口になっています。今回のマンション向け補助金は、その中でも区分所有の共同住宅を対象にした専用メニューという位置づけです。マンション全体としてどんな制度があるか俯瞰したい場合は入り口ページを、マンションの耐震化そのものを具体的に進めたい場合は今回のページを参照するとよいでしょう。なお税制面では、耐震改修を行った場合の固定資産税等の特例が別途用意されていますので、あわせて確認しておくと工事後の手続き漏れを防げます。
佐藤
管理組合として、まず何から始めればいいでしょうか。
田中
まずは管理組合の総会や理事会で、耐震診断の結果や建物の状況を共有し、精密診断・計画策定・工事のどの段階から着手するかを話し合うところから始めるとよいと思います。そのうえで、すまいるネットに一度電話で相談し、事前協議書の書き方や必要書類について確認しながら進めるのが確実です。問い合わせ受付時間は10時00分から17時00分まで(水曜・日曜・祝日は定休)です。

公式情報

お問い合わせ: 神戸市すまいの安心支援センター(すまいるネット)、電話078-647-9933、受付時間10時00分から17時00分まで(水曜・日曜・祝日は定休)

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