兵庫県 神戸市

神戸市:耐震改修設計・工事の補助(神戸市住宅耐震化促進事業補助金)

佐藤
神戸市の実家が古い木造の一戸建てなんですが、そろそろ耐震改修を考えています。神戸市に補助制度はありますか。
田中
あります。「神戸市住宅耐震化促進事業補助金」の中の「耐震改修設計・工事の補助」というメニューです。戸建住宅などの耐震改修計画の策定費用や、実際の耐震改修工事費用の一部を神戸市が補助する制度です。窓口は神戸市すまいの安心支援センター、通称「すまいるネット」になります。
契約・工事の前に申請が必要です

公式ページには「契約・工事の前に申請が必要です」と明記されています。見積もりを取ってすぐに工事業者と契約したくなりますが、事前協議・申請をせずに契約や着工をしてしまうと、原則として補助を受けられなくなります。必ずすまいるネットに事前相談してから動いてください。

神戸市耐震改修設計・工事補助の申請フロー
対象住宅確認、事前協議・申請、交付決定、登録業者と契約・着工、完了実績報告の流れ

どんな制度か

佐藤
そもそもどんな住宅が対象になりますか。
田中
2026年9月30日までは「1981年(昭和56年)5月31日以前に着工された住宅」が対象です。2026年10月1日からは、これに加えて「2000年(平成12年)5月31日以前に着工された木造住宅(在来軸組構法かつ2階建て以下)」も対象に広がります。ただし木造住宅の対象拡大分は、事前協議の受付自体が2026年9月1日から始まり、実際の受付・交付決定2026年10月1日以降になる点に注意してください。
佐藤
築年数を満たしていれば誰でも申請できますか。
田中
いいえ、次の条件をすべて満たす必要があります。まず耐震診断の結果、耐震基準を満たさないこと(木造住宅の場合は上部構造評点が1.0未満等)。次に違反建築物に対する措置が命じられていないこと。店舗併用住宅の場合は、住宅用途の部分が延べ面積の半分を超えていることも条件です。プレハブ工法や丸太組み工法の住宅は対象外になります。また、延べ面積1,000平方メートル以上かつ地階を除く階数が原則3階以上の非木造の大規模な共同住宅は、この制度ではなく別の「マンションの耐震改修補助制度」が案内されています。
制度の基本情報
項目内容
制度名神戸市住宅耐震化促進事業補助金(耐震改修設計・工事の補助)
主管・窓口神戸市すまいの安心支援センター(すまいるネット、電話078-647-9933)
対象住宅1981年5月31日以前着工の住宅(2026年10月からは2000年5月31日以前着工の木造住宅も対象拡大)
対象要件耐震診断で耐震基準を満たさないこと、違反建築物でないこと等
2026年度受付期間2026年4月2日(木曜)から2027年1月15日(金曜)まで
完了実績報告の提出期限2027年2月15日(月曜)
事前申請必須(契約・工事の前に申請)
登録業者要件あり(兵庫県登録の改修施工業者との契約が必要)

補助対象になる費用とお金の流れ

佐藤
補助の対象になる費用の種類を教えてください。
田中
3種類あります。1つ目は計画策定費補助で、耐震改修計画の策定費用(耐震診断費、工事費の見積り作成費を含む)が対象です。2つ目は工事費補助で、耐震改修工事に要する費用(工事監理費を含む)が対象です。3つ目は簡易耐震改修工事費補助で、耐震改修工事に要する費用(耐震診断費、計画策定費、工事監理費を含む)が対象です。いずれも、耐震改修以外の一般的なリフォームの設計費・工事費は対象費用に含まれません。
佐藤
補助を受ける工事は、業者を自由に選んでいいんですか。
田中
いいえ。公式ページには「補助を受けて工事を行う場合、兵庫県の登録を受けた改修施工業者との契約が必要です」と明記されています。兵庫県は平成18年度から悪質なリフォーム業者被害を防ぐための住宅改修業者登録制度を運用していて、登録業者は「リフォーム業者検索システム」で検索できます。契約前に、依頼する業者がこの登録を受けているか確認してください。

補助額はいくらか

佐藤
一番気になるのは金額です。戸建住宅の場合、どれくらい補助されますか。
田中
「大地震に耐える耐震改修」(木造住宅で上部構造評点1.0以上等)をする場合、戸建住宅の計画策定費補助は対象費用の10分の9(上限27万円)、工事費補助は対象費用の5分の4(上限115万円)です。2026年4月の改正で、戸建住宅の工事費補助の上限は100万円から115万円に引き上げられています。
佐藤
長屋やアパートなど、複数戸ある建物の場合は違いますか。
田中
違います。長屋住宅・共同住宅の場合、計画策定費補助は対象費用の3分の2、または12万円×戸数のうち低い方の額です。工事費補助は上限50万円×戸数となります。戸数が多いほど上限額の枠も大きくなる仕組みです。
佐藤
「大地震に耐える」まではいかなくても、最低限倒壊を防ぎたいという場合は。
田中
その場合は「簡易耐震改修工事費補助」という戸建住宅限定のメニューがあります。木造住宅で上部構造評点が0.7以上等の、大地震で倒壊に至らない程度の耐震改修が対象で、補助額は設計工事費用の5分の4または最大80万円です。大地震に耐えるレベルの改修に比べると補助上限は下がりますが、費用を抑えながら最低限の安全性を確保したい場合の選択肢になります。
佐藤
計画策定と工事を別々に申請しないといけませんか。
田中
戸建住宅に限り、計画策定と工事をセットで申請できる「計画策定・工事費一体補助」も用意されています。診断結果を踏まえて改修計画を固め、そのまま工事まで進める予定なら、一体補助を使うと申請の手間を減らせます。

対象者と所得条件

佐藤
誰でも申請できるわけではないんですね。
田中
計画策定費補助については「神戸市内に対象住宅を所有する方(個人・法人)」が対象で、法人でも申請できます。一方、工事費補助・簡易耐震改修工事費補助・計画策定と工事の一体補助については、「神戸市内に対象となる住宅を所有する方(個人)」で、かつ所得1,200万円(給与収入のみの場合は1,395万円)以下の方に限られます。法人所有の住宅で工事費補助まで使いたい場合は、この所得要件の対象になるかどうかを含めて、すまいるネットに事前に確認したほうがよいです。

申請前に注意すること

期限に間に合わないと原則補助を受けられません

公式ページには「期限に間に合わない場合は、原則補助を受けられません」と明記されています。2026年度の受付期間は2026年4月2日(木曜)から2027年1月15日(金曜)までで、完了実績報告の提出期限は2027年2月15日(月曜)です。診断や見積もり、書類準備には時間がかかるため、余裕を持って早めに動き始めてください。

佐藤
事前の申請以外に、気をつけておきたいことはありますか。
田中
費用負担の面では「代理受領」という仕組みが使えます。工事費補助、計画策定・工事費一体補助、簡易耐震改修工事費補助を申請する方が対象で、これを利用すると、申請者は工事費等と補助金の差額のみを工事業者等に支払えばよくなり、いったん全額を立て替える必要がなくなります。まとまった現金を用意するのが難しい場合は、事前にすまいるネットで代理受領の利用方法を確認しておくと安心です。
申請から補助金受け取りまでの流れ
  1. 自宅の築年・構造が対象要件(1981年5月31日以前着工など)に当てはまるか確認する
  2. すまいるネットに事前相談し、耐震診断の結果や事前協議書(様式第1号)の準備を進める
  3. 契約・着工前に補助金交付申請書(様式第2号)を提出し、交付決定を受ける
  4. 兵庫県登録の改修施工業者と契約し、交付決定後に工事に着手する
  5. 工事完了後、期限内に実績報告書等を提出し、補助金を受け取る

他の制度との関係・使いどころ

佐藤
神戸市には耐震関連の制度が他にもあるみたいですが、どう使い分ければいいですか。
田中
神戸市には[建物の耐震化の促進](/program/56)という案内ページがあり、住宅だけでなく共同住宅、特定建築物、危険ブロック塀などの耐震化メニュー全体への入口になっています。今回紹介した「耐震改修設計・工事の補助」は、その中の戸建住宅等を主な対象にした具体的な補助メニューという位置づけです。まず全体像を掴みたい場合は案内ページを、金額や条件を具体的に知りたい場合は今回のページを見るとよいです。なお、延べ面積1,000平方メートル以上かつ地階を除く階数が原則3階以上の非木造の大規模な共同住宅については、今回の制度ではなく別枠の「マンションの耐震改修補助制度」が案内されているので、対象住宅の規模によって見るべきページが変わる点も覚えておいてください。
佐藤
最後に、まず何から始めればいいですか。
田中
自宅の建築年と構造(木造か非木造か、何階建てか)を確認し、1981年5月31日以前の着工かどうかをまず確認してください。その上で、耐震診断を受けたことがあるかを整理し、すまいるネットに電話で事前相談するところから始めるのが確実です。受付時間は10時00分から17時00分まで(水曜、日曜、祝日は定休)です。

公式情報

お問い合わせ: 神戸市すまいの安心支援センター(すまいるネット)、電話078-647-9933、受付時間10時00分から17時00分まで(水曜、日曜、祝日は定休)

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