兵庫県 西宮市

西宮市 すまいのバリアフリー工事に対する助成[特別型]を解説

佐藤
母が去年要介護2の認定を受けて、自宅の浴室とトイレに手すりを付けたいんです。介護保険の住宅改修費は20万円までと聞いたんですが、それだと足りない気がして。西宮市に何か上乗せの助成はありませんか?
田中
あります。西宮市には「すまいのバリアフリー工事に対する助成[特別型]」という制度があって、介護保険の要支援・要介護認定を受けた方がいる世帯や、身体障害者手帳・療育手帳の交付を受けた方がいる世帯を対象に、バリアフリー工事費用の一部を助成しています。正式名称は「西宮市人生いきいき住宅改造助成事業」で、この制度は「特別型」「共用型」の2タイプに分かれています。
「個人型」は令和7年度で終了、「特別型」と「共用型」は現在も継続中です

西宮市人生いきいき住宅改造助成事業には、かつて65歳以上の方がいる世帯を対象にした「個人型」というメニューもありましたが、西宮市の公式ページには「令和7年度をもちまして西宮市人生いきいき住宅改造助成事業『個人型』は終了いたしました」と明記されています。一方、介護保険認定者・障害者手帳保持者向けの「特別型」と、分譲マンション管理組合向けの「共用型」は現在も継続している別のメニューです。「西宮市の住宅改造助成は終わった」と早合点せず、自分の世帯がどのメニューに当てはまるか確認してください。共用型については別の記事[西宮市 すまいのバリアフリー工事に対する助成[共用型]](/program/83)で詳しく解説しています。

![西宮市すまいのバリアフリー工事助成[特別型]の申請フロー](/images/articles/program-113-nishinomiya-barrier-free-special-flow.webp "対象確認、訪問調査、申請書提出、決定後着工、完了届提出の流れ")

どんな制度か

「すまいのバリアフリー工事に対する助成[特別型]」は、介護保険の要支援・要介護認定を受けた方がいる世帯、または身体障害者手帳・療育手帳の交付を受けた方がいる世帯を対象に、その方の身体状況に合わせたバリアフリー工事費用の一部を西宮市が助成する制度です。介護保険(または西宮市障害者日常生活用具給付等事業)による住宅改修費20万円と合わせて、限度額100万円まで利用できます。窓口は対象になる方の状況によって分かれており、要介護・要支援認定を受けた方は高齢介護課、身体障害者手帳・療育手帳をお持ちの方は障害福祉課が担当します。

制度の基本情報
項目内容
制度名すまいのバリアフリー工事に対する助成[特別型](西宮市人生いきいき住宅改造助成事業)
主管西宮市 高齢介護課(電話0798-35-3048)/障害福祉課(電話0798-35-3157)
対象者介護保険の要支援・要介護認定を受けた者のいる世帯、または身体障害者手帳・療育手帳の交付を受けた者のいる世帯
対象工事対象者の身体状況・家屋の状況・生活状況に応じたバリアフリー工事(住まいの改良相談員等による現地確認で個別に決定)
助成限度額介護保険(または障害者日常生活用具給付等事業)による住宅改修費20万円と合わせて100万円
助成率世帯の課税状況により5段階(下表参照)
受付ルール3月末日までに助成金請求に必要な手続きができない工事は年度内受付不可

対象になる世帯・条件

佐藤
うちの母は要介護2ですが、要介護度によって対象外になることはありますか?
田中
公式ページには具体的な要介護度の限定は書かれておらず、「介護保険の要支援・要介護認定を受けた者のいる世帯」であることが条件です。つまり要支援1から要介護5まで、認定を受けていれば対象になり得ます。身体障害者手帳や療育手帳をお持ちの方がいる世帯も同様に対象です。ただし、実際に助成対象になる工事は「住まいの改良相談員等による現地確認」でその方の身体状況や家屋の状況、生活状況から個別に決定されるため、認定を受けているだけで自動的に工事内容が決まるわけではありません。
佐藤
65歳未満でも介護保険の認定を受けていれば対象になりますか?
田中
対象者の条件に年齢の上限・下限は明記されていません。かつてあった「個人型」は65歳以上の方がいる世帯が対象でしたが、令和7年度で終了しています。特別型は年齢条件ではなく介護保険の認定や障害者手帳の有無で判定される制度なので、65歳未満で要介護・要支援認定を受けている方や、手帳をお持ちの方がいる世帯も対象になります。
以前は耐震診断が助成要件でしたが、令和8年度から削除されています

西宮市の公式ページでは「これまで助成要件としていた耐震診断について、令和8年度より助成要件から削除します」と案内されています。また、それに関連していた簡易耐震診断助成自体も令和7年度で終了しています。この制度を以前に検討して「耐震診断が必要だから」と諦めた経験がある方も、令和8年度以降は改めて対象になる可能性があるので、諦めずに窓口へ相談してみてください。

対象工事の内容

佐藤
浴室やトイレの手すり以外に、どんな工事が対象になりますか?
田中
公式ページでは、対象工事は「住まいの改良相談員等による現地確認により対象者の身体状況や家屋の状況、生活状況から決定」とされていて、浴室やトイレの改修などが例として挙げられています。工事メニューが一覧で固定されているわけではなく、その方の身体の状況に合わせて個別に判断される仕組みです。段差の解消や手すりの設置、扉の取り換えなど介護保険の住宅改修と重なる内容が中心になりますが、実際に何が対象になるかは訪問調査を受けてから確定します。
佐藤
では、工事内容を自分で決めて先に見積もりだけ取っておくことはできますか?
田中
見積もりを取る準備自体は問題ありませんが、対象工事として認められるかどうかは住まいの改良相談員等の訪問調査を経て決まります。まずは高齢介護課または障害福祉課に相談し、訪問調査の日程を調整してから、調査結果に基づいて工事内容と見積もりを固めていく流れになります。自己判断で先に工事内容を決め切ってしまうと、対象外の工事が含まれてしまう可能性があるので注意してください。

助成限度額・助成率

佐藤
助成額はいくらまでもらえますか?
田中
限度額は、介護保険(または西宮市障害者日常生活用具給付等事業)による住宅改修費20万円と合わせて100万円です。つまり、介護保険から出る20万円分を含めた合計が100万円までという枠組みで、そこから世帯の課税状況に応じた助成率がかけられます。
世帯の課税状況別の助成率
世帯の課税状況助成率
生活保護世帯3分の3
市民税非課税及び均等割課税世帯10分の9
市民税所得割課税世帯3分の2
所得税課税世帯(税額が7万円以下)2分の1
所得税課税世帯(税額が7万円を超過)3分の1
佐藤
うちは所得税を7万円より多く払っている世帯なので、助成率は3分の1ということですね。それでも工事費が高額になれば助成額も大きくなりますか?
田中
助成率3分の1が適用される世帯でも、対象工事費の合計が上がれば助成額も比例して増えます。ただし限度額の100万円(介護保険の20万円分を含む)を超えることはありません。仮に対象工事費の合計が90万円だとすると、3分の1では30万円が助成額の目安になりますが、実際の金額は個別の見積もりと審査によって決まるので、事前に高齢介護課または障害福祉課へ相談して見込み額を確認しておくと安心です。

申請前に注意すること

工事前の申請が必須です。決定通知より前の契約・着工は取り消しになります

公式ページには「必ず助成決定後に契約・着工してください」とあり、続けて「助成決定より前に契約及び着工している事実を確認した場合は、申請を取り消しますのでご注意ください」と明記されています。介護保険の住宅改修費も同様に工事前申請が原則ですが、この特別型の助成も完全に工事前申請が前提です。見積もりを取ってすぐに工事を始めたくなる気持ちは分かりますが、必ず助成決定の通知を受け取ってから契約・着工してください。

佐藤
訪問調査は必ず受けないといけませんか?
田中
必ず受ける必要があります。公式ページには「申請にあたっては、必ず工事前に訪問調査を実施します」と明記されていて、住まいの改良相談員等が自宅を訪れて身体状況や家屋の状況を確認します。この訪問調査の結果を踏まえて対象工事の内容が決まるため、訪問調査を省略して申請だけ先に進めることはできません。
佐藤
年度の終わりが近いタイミングで工事を検討している場合、注意することはありますか?
田中
あります。公式ページには「新規申請について、年度末(3月末日)までに助成金請求に必要な手続きができない工事につきましては、年度内の受付はできません」と記載されています。訪問調査や見積もり、申請書類の準備には一定の時間がかかるため、年度末近くに検討を始めると、その年度内の受付に間に合わない可能性があります。工事を急ぎたい場合は、できるだけ早めに高齢介護課または障害福祉課に相談を始めてください。

申請から助成までの流れ

  1. 高齢介護課(要介護・要支援認定を受けた方)または障害福祉課(手帳をお持ちの方)に事前相談する
  2. 住まいの改良相談員等による訪問調査を受け、身体状況や家屋の状況から対象工事の内容を確認する
  3. 訪問調査の結果に基づいて見積書などの申請書類一式をそろえ、窓口に申請する
  4. 助成決定の通知を受け取ってから、施工業者と工事契約を結び着工する
  5. 工事完了後、完了に関する書類を提出し、確認を受けたうえで助成金を受け取る
佐藤
申請書類は自分で用意しないといけないんですか?
田中
申請書類一式や見積書の様式(Excel)、写真貼付用紙、見積書作成マニュアル、住宅改造工事計画書といった書類は、西宮市の公式ページからダウンロードできます。書き方に迷う場合は、高齢介護課または障害福祉課に相談しながら準備を進めることもできます。

他制度との併用・使いどころ

佐藤
母は介護保険の住宅改修費20万円をすでに一部使っています。特別型と併用できますか?
田中
この特別型の限度額100万円は、介護保険(または西宮市障害者日常生活用具給付等事業)による住宅改修費20万円を含んだ枠として設計されています。つまり、介護保険からの20万円分と西宮市の特別型からの助成を合わせて限度額100万円まで使える仕組みです。単純に介護保険とは別枠で追加100万円が出るわけではない点に注意してください。実際の利用可能額は個別の状況によって変わるので、高齢介護課に事前に確認するのが確実です。
佐藤
分譲マンションに住んでいて、専有部分は特別型、共用部分は別の助成を使うということはできますか?
田中
できる可能性があります。分譲マンションの共用部分(外部出入口や廊下、階段など)のバリアフリー化については、管理組合が申請する「すまいのバリアフリー工事に対する助成[共用型]」という別メニューがあり、専有部分の特別型とは窓口も申請者も異なります。共用型は管理組合が申請者になるため、個人の世帯が特別型を使いながら、同時に管理組合が共用型を申請するという組み合わせ自体は制度上別立てで進められます。共用型の詳しい条件は[西宮市 すまいのバリアフリー工事に対する助成[共用型]](/program/83)を参考にしてください。

公式情報

お問い合わせ: 西宮市 高齢介護課(電話0798-35-3048、要介護・要支援認定を受けた方向け)/障害福祉課(電話0798-35-3157、身体障害者手帳・療育手帳をお持ちの方向け)